鱗翅目(Lepidoptera) ハマキガ科(Tortricidae)

[形態]
 ハマキガ科の成虫は、体長が6mmの小形から60mmの中形で、後翅は幅広い台形をしていて静止したときに外観が釣鐘形をしたものが多い。国内では約600種が知られ、ハマキガ亜科、ヒメハマキガ亜科、マダラハマキガ亜科に分類される。
幼虫は長い円筒形をしていて、葉を合わせリ巻いて巣を作る幼虫の体色は緑色、葉や茎に潜って生活する幼虫は乳白色で、頭は褐色ないし黒色である。ハマキガ亜科では頭部と胸腹部の幅に大差はないが、ヒメハマキガ亜科やマダラハマキガ亜科では頭部が比較的狭い。

[生態]
 大部分の幼虫は葉を束ねたり、合わせたり、綴ったりして巣をつくり中で生活するが、虫えいを形成するものは葉や茎に潜って生活する。特にヒメハマキガ亜科に属するガの幼虫は、根や茎や果実に穿入しているものがある。
卵は偏平な鱗状またはレンズ状で、ハマキガ亜科では塊で産付されるものが多く、ヒメハマキガ亜科のものでは1個ずつ産付されるものが多い。